あの「よしのしゅーじ」がブログはじめたってさ!

いろんな角度から「よしのしゅーじ」をお伝えします。

よしのしゅーじが12年前に出会ったサッカー少年

2002年、

日韓共催ワールドカップの時のお話しです。

 

その年、オレは新社会人となり、

ディーラーで働いていました。

 

もちろんお客さんはいないので、

慣れない外回りをしていました。

 

その日は、チュニジア戦。

日本が予選グループを突破するか

決まる試合の日でした。

 

オレは、インターホンを鳴らして、

顔を売っていたのです。

今思うと、当然のことなのですが、

まぁ怒られる怒られる。

 

もちろんそんなこと、バカじゃないから、

理解していたんですけど。

 

さすがにもう凹んでしまって、

公園のベンチに座って、

コーヒーを飲んでいました。

 

そこに1人の少年が、

サッカーボールを蹴りながら

やってきました。

 

日本代表の試合中なのに、

こいつは何やっているんだ?

 

相手がいない中、

ドリブルやフェイントをしている彼に、

思わず尋ねてみました。

 

返事はこうでした。

「オレが出ていないW杯なんて

どうでもいい。

オレはW杯に出るのが夢なんだから」

と言い放ちました。

 

言い方とか、ムカついたけど、

こういうヤツが、夢を叶えるのかなぁ。

と、感心したものです。

 

仕方ねぇなぁと立ち上がり、

サッカーはヘタッピだけど、

(ただしキーパーはうまいです。

素人のクセには。)

相手になってあげました。

 

体格差があるし、スピードも、

オレの方があるのに、

あっという間にドリブルで抜き去る。

 

こいつ、もしや天才かっ?!

と驚きながら、

革靴やズボンがホコリまみれになるまで、

2人でずっと蹴り続けていました。

 

最後に

「W杯で活躍したら、オレのことを

インタビューで話せよ!分かったな!」

なんて、たった30分くらい

練習に付き合ったぐらいで偉そうに

言い残して、お別れしました。

 

あれから12年。

あの時、小学5年生だったから、

23歳になっています。

彼は一体どうしているのでしょうか?

とりあえず、今回、日本代表に

招集されていません。

Jリーグの選手でもなさそうです。

 

サッカーやめちゃったのかな?

ケガでもしてしまったのかな?

それとも生意気なヤツだったから、

グレちゃったかな?

 

あんなうまくて努力したヤツでも

サッカーとともに人生を歩めないのです。

 

本当に代表に選ばれた23人を尊敬します。

 

このでっかい舞台で活躍するのを

夢見ながらボールを蹴り続けて、

ここまでの暗くて狭い道を

こじ開けてきたのですから。

誰もができないことをやってのけたのです。

 

そんな道を突っ走ってきたのなら、

たった1回負けたくらいなんてことない!

蚊に刺されたようなモンだ!

予選あと2試合、

オレたち日本人に歓喜を与えてくれ!

そして、そのまま世界一になってしまえ!

もう蹴って蹴って蹴りまくれ!

 

すぐ凹んでしまう凡人からのエールでした。

ブラジルまで届けっ!