ブラック企業なんて言う前にさ
先日、喫茶店にて、ひとつ怒ったことがあった。
そのことをいろいろ思案すると、さらに怒りが込み上げてきた。
そんな怒り話をここで。
んじゃ、いいや。読まない。というのは、ちょっと待っていただきたく。
ちゃんと今日から活かせられる教訓も含めてなので、最後まで読んでもらいたいものです。
まず、オレは喫煙者。
なので、飲食店では、狭く仕方なしにある喫煙席に陣取る。
だいたいの喫茶店では、喫煙席のテーブルは汚い。
タバコの灰だけなら許すこともできるが、コーヒーのこぼれたものなどもあり、座るのがイヤになるほど。
なので、いったん荷物を置いて、返却口にあるふきんを拝借して、テーブルを拭くようにしている。
しかし、その日はふきんが置いていなかった。
なので、おそらく大学生であろう店員さんに声をかけたところ、仕方なさそうに「こちらで拭きます。」と言ってきた。
おそらくお店のマニュアルなのだろうか?
本当にイヤそうに仕方なさそうに、喫煙席に入ってサッと拭いて退散。
しかも、未使用の灰皿が置いていないときた。
きっと、洗うのもイヤなのだろう。
またサッと水に流して拭いて渡す。
まぁ、タバコが嫌いな人が多いことは、オレだって分かっている。
でも、今は勤務中なのである。
それを認めることはできない。
なんせ、それでお金をいただいているからだ。
ボランティアとは違う。
喫茶店という場所で、ちょっとオシャレに気取って働きたいから。
そんな理由なのだろうか?
はっきり言って、アホである。
よく見れば、返却口は、下げられてきたものでゴチャゴチャ。
ちんたら働いて、愛想も無い。
こんな人間が、いつかオレの後輩や部下になったら困ったもんだなぁ。と思ってしまった。
そこで、考えなくてもいいことを考えてしまった。
今、何かと騒がれているブラック企業。
その大学生であろう彼は、卒業したらどこかの会社に勤めることだろう。
パワハラがある、休みが無い、残業代をもらえないなどなど、ブラック要素はたくさんある。
ひとつでも気に入らないことがあれば、きっと、いや必ずウチの企業はブラックだ。と彼は声高に言うはず。
なんでもっと働くことに対して、遣り甲斐や使命感を持てないのだろうか?
非常に残念な人間である。
オレの会社も残業だらけの毎日。ともすれば徹夜も休日出勤もある。
正直なことを言うが、オレだって、いろいろ文句を言いたい時もある。
でも、その仕事が完成した時の達成感や高揚感を知っているから、それをまた感じたくて働く。
彼はそれを知らないのだろう。
非常に残念な人間である。
今思えば幸せなことに、オレは高校1年生から、それを知っていた。
デパートの隣にあるファストフードでバイトしており、土日は多くのお客さんでごった返していた。
しかも、お向かいには某撮影所があり、夏休みにはアニメフェアを開催していたものだから、家族連れがわんさかで本当に忙しかった。お昼のピークたった1時間で10万円を売り上げる日もあった。
その帰りは、よく働いたなぁ。と自転車をこぎながらウキウキしていたのを覚えている。
大学生の時のファミレスでも、もう自分が何をつくっているのか分からなくなるほど、ドタバタしている環境だった。
閉店作業を終えた時、社員さんから千円札をもらい、近くのコンビニでジュースを買い、みんなで休憩所で飲む。
いつも飲んでいるコーラの美味しさもひとしおだった。
ただし、こんなイイことばかり書いているが、若い頃はうまくサボったり、ふて腐れて働いていたこともあった。
今、そのオレが目の前にいたら、ぶん殴っているはず。
話しは変わって、先日、あの大勝軒の山岸一雄さんが亡くなった。
あのオヤジさんのつけ麺が食べられなくなってしまった。
まぁ、8年前に引退していたのだけども。
本当に食べられなくなってしまった。
山岸さんには、たくさんのファンがいた。
味を教えてもらおうと、たくさんの人が弟子になった。
美味しさだけではなく、人柄が多くの人たちを惚れさせたんだろう。
作っている時の真剣さ、打って変わってお客さんが帰る時には、満面の笑みで「ありがとね」。
あの姿をまた見たくて、リピーターが訪れたのだろう。
コアなファンではなかったが、オレもそのひとりだった。
最後に食べたのは、引退する3日前。
開店1時間前の9時に並んだというのに、つけ麺にありつけたのは、16時だった。
仲間と今か今かと並び、食べ終わるまでのあの長い時間。
そこまでして食べたいか?と疑問に感じる人もいるだろうが、断言して言える。
「そこまでして食べたいものだった!」と。
「ラーメンの神様」とまで呼ばれた人。
そこまで真剣に向き合ってきた人が作ってきたつけ麺。
みんなに愛されてきた人が作った、みんなに愛されてきたつけ麺。
本当に食べてよかったと、今でもそう思える一杯だった。
さて、話を戻してブラック企業のお話し。
もし、その環境に納得できないのなら、自分で変えてやろう!という気構えで働いてみたらいかがだろう?
ブラックは、私の手でホワイトに塗りつぶしてみせる!と。
ただいま日本は、夜中の3時過ぎ。
きっと朝に読んでもらえるのが多いでしょう。
今日は金曜日、花金。
ちゃんと働いて、勉強して、そのあと美味しいビールを飲もうじゃありませんか!
文句や愚痴は、いつもの半分くらいに抑えながらさ。
きっとそうなれば、日本の景気も上昇するんじゃないかなって思います。
あっ、あと、これを読んでくれた喫茶店の人たちにひと言アドバイス。
「当店の喫煙席は、いつもキレイです。」って、入口に書いておくだけで、売り上げが伸びると思いますよ。